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多職種連携教育(IPE:Interprofessional education)

現在我が国では、医療の高度化・複雑化に伴い医療従事者の業務が増大し、より質の高い医療を実現するために「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供する」チーム医療が推進されております。医療職を養成する教育機関においては、学生達にこのチーム医療の必要性を理解してもらうために「多職連携教育」が行われております。

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多職種連携教育(IPE:Interprofessional education)は、他の職種の役割や専門性、また自身の職業の専門性や責任を理解するための教育のことです。英国のCAIPE(Centre for the Advancement of Interprofesional education)は、IPEを「複数の領域の専門職者が連携およびケアの質を改善するために、同じ場所でともに学び、お互いから学びあいながら、お互いのことを学ぶこと」“Interprofessional Education occurs when two or more professions learn with, from and about each other to improve collaboration and the quality of care” (CAIPE 2002)」と定義しております1)

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海外においては積極的にIPEが導入され、IPE実施により職種間の相互理解などチーム医療実施にあたって必要な認識が得られております。また、日本においても医療系学部が多数存在する大学においてIPEがカリキュラムとして取り入れられるなど2-7)、IPEによるチーム医療教育が導入されつつあります。

1) CAIPE2002,http://www.caipe.org.uk/

2) 遠藤文雄 他,群馬大学医学部保健学科におけるチーム医療教育の現状-チームワーク実習の試み-,Quality Nursing,9,36-39(2003)

3) 小河原はつ江 他,チーム医療教育の実際~群馬大学における実践と評価~,臨床病理,58,178-182( 2010)

4) 前野貴美,筑波大学におけるIPE ケア・コロキウム(チームワーク演習) -大学間連携により展開する素晴らしいチームワークへの提案-,月刊地域医学,26,306-310(2012)

5) 酒井郁子 他,千葉大学医療系学部基礎教育課程における専門職連携教育の取組み-看護学部・薬学部・医学部必修教育プログラムの開発と実施-,千葉大学看護学部紀要,30,49-55(2008)

6) 高屋敷明由美 他, 地域における医療関係職種学生合同実習から参加者が得たものは?-卒前医学教育における職種間連携の教育の意義-,医学教育,37,359-365(2006)

7) Takami Maeno, et al,Japanese students’perception of their learning from an interprofessional education program: a qualitative study,International Journal of Medical Education,4,9-17(2013)